「HSPだからか人に気を遣ってばかりで疲れる…」
「人に興味がないのは悪いことなのかな」
職場で盛り上がる雑談に付き合うと、気を遣って疲れてしまいますよね。
中には人に興味がないため、会話の輪に入りたくないと一定の距離を置いている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、HSPがどうして他人に興味がないのか、理由を解説しながら考え方のコツを紹介します。
仕事を進める上で欠かせないコミュニケーションですが、無理に付き合う必要はないんですよ。
人に興味がなくどうすればいいのか悩んでいる方はぜひ参考にしてくださいね。
HSPを含めたすべての人は「他人に興味がない」から大丈夫!
他人に興味がないのは、あなただけではないことをまずは理解しましょう。
HSPを含めたすべての人間という生き物は、基本的に自分が中心という軸を持って生きています。
他人に興味があるように見える人も、自分の「知りたい」という欲求を満たすことを心地よく感じているため、他人に興味があるように見えるだけなのです。
あなたがあなたらしく過ごせたり、心が心地よく感じたりできる生き方のほうがずっと幸せに生きられますよ。
人に興味がないことを改善しようと社交的な人に合わせて交友関係を広げたとしても、結局人との付き合い方が分からずストレスを抱えてしまうことも。
他人に興味がないからといって誰かの生き方に合わせることは、自分を失うことになります。
HSPが「人に興味がない」と思い悩む理由
HSPさんはどうして人に興味がないことで悩んでしまうのでしょうか。
理由として以下の点が挙げられます。
- 人間関係に苦手意識がある
- 趣味や価値観の合う人がいない
- HSPを欠点だと思いこんでいる
- もともと内向的な性質がある
HSPの気質が他人に興味がないことにどのように関係しているのか理解すれば、解決策が見えてきますよ。
人間関係に苦手意識がある
コミュニケーションをはじめとする人間関係に苦手意識があることが、人に興味がないと悩む理由として挙げられます。
雑談時など相手の気持ちを汲み過ぎて、発言する言葉に悩んでしまうことはありませんか?
それもそのはず、HSPは感覚が敏感なため、五感の刺激を受けやすい特徴があるのです。
「こう言ったらどう思われるかな…嫌な気持ちにならないかな…」
と不安をめぐらせて気遣いすぎるあまりに疲れてしまい、コミュニケーションがストレスの原因になることも。
そういった状況を避けるために人と距離を置き、結果として人に興味がない状態になってしまうのです。
趣味や価値観の合う人がいない
人に興味がない場合は、趣味や価値観が合わないためコミュニケーションがうまくいかず、人と話すことが億劫になっている可能性があります。
HSPは特定の人と深いコミュニケーションを好む傾向があり、狭く深い関係を築けるのが特徴です。
話が合う人には親近感がわきやすく、上手にコミュニケーションが取れます。
一方で、話が合わない人と雑談をするとかえって気疲れしてしまうでしょう。
HSPは“どうでもいい人”に興味がないだけで、自分が心地いいと感じる相手には興味を持ち、自分をさらけ出せるのです。
自分にとって重要な人間関係だけを精度よく判別する能力に長けているからこそ、人に興味がないことに思い悩みやすいといえますね。
HSPを欠点だと思いこんでいる
HSPの気質を欠点だと思ってしまっていることも、人に興味がないと悩む理由の一つとして挙げられるでしょう。
そもそも、人に興味がないこと自体は決して悪いことではありません。
繊細さんともいわれるHSPは刺激に敏感で、相手のことを考えるあまりに気にしすぎてしまうことがあります。
また、HSPの多くは完璧主義の傾向があるため白黒思考になりがちで、良いか悪いかを両極端に決め込んでしまう癖があります。
白黒思考とは
物事を白か黒かはっきりとさせたい極端な発想・思考のこと
「〜であるべきだ」「〜すべきだ」という白黒思考が強いと、人に興味がないことを悪いことだと思い込んでしまいやすいのです。
たわいもない雑談が苦手なことも、人に興味がないことも決してHSPであるあなたが悪いわけではないですよ。
もともと内向的な性質がある
世の中には外向的な人と内向的な人がいますが、HSPの多くは内向的といわれています。
内向的とは、ストレス発散や休むためにひとりの時間をエネルギー補給に使うタイプのことです。
内向型のHSPは、人と過ごすよりもひとりの時間を好むため、他人と接点を持つことを避ける結果、人に興味がないように見えてしまうのです。
HSPで人に興味がないときの対策・考え方
ここまでHSPが他人に興味がないと悩んでしまう理由について解説しました。
HSPの気質により悩んでしまうこととはいえ、どのように改善すべきなのかわからない人もいるでしょう。
以下では、人に興味がないと思うことについての対策や考え方のコツを3つ紹介します。
- 職場の人間関係はドライでいい
- 狭く深い人付き合いを心掛ける
- 今の自分のままで良いと理解する
考え方を少し変えるだけで悩むことも少なくなり、自分らしく過ごせるようになりますよ。
ぜひ職場でのコミュニケーションの時にも、実践してみてくださいね。
職場の人間関係はドライでいい
職場とは本来仕事をする場所であり、コミュニケーションが主ではないことを理解しましょう。
必要最小限のコミュニケーションさえ取れれば、無理して雑談に混ざったりしなくてもOKです。
ただし、まったく会話をしなかったり、挨拶をしなかったりすることはNGですよ。
職場で話しかけづらい雰囲気を作ってしまうと、業務上のトラブルがあった時に相談や報告ができず、職場に迷惑をかけてしまう可能性があります。
職場の人間関係は、仕事に支障をきたさない程度の最低限のコミュニケーションで十分なのです。
HSPはつい相手に合わせ愛想笑いするなどして気疲れしがちですが、業務とは関係のないコミュニケーションを取る必要はありません。
自分のペースで仕事に励んでみてくださいね。
狭く深い人付き合いを心掛ける
あなたに関わるすべての人と親密に接する必要はありません。
人間関係には2:6:2の法則があるといわれています。
この法則によれば、自分の人生にとって多くの人はさほど重要な人ではないことがわかると思います。
人に興味がないのは、2割に当てはまる好意的な気を許せる人がたまたま周りにいないだけの可能性があります。
自分に関わる人によって、人生の幸福度は大きく左右されます。
人に興味がないことは悪いことではなく、自分の人生を豊かにするためのセンサーが優れていると考えればラクになりますよ。
気を許せる人と狭く深い付き合いができるというHSPの強みを活かしましょう。
今の自分のままで良いと理解する
他人に興味がないからといって、無理に内向的な性質やコミュ障を克服しようとしたり、自分を変えたりする必要はありません。
職場での業務に支障がないのであれば、今の自分のままで良いのです。
自分の最大の味方は自分。自分の軸をしっかりと持ち、
「今の自分のままで十分だ!」
と声に出して、このままで良いという本音を大切にしましょう。
HSPという個性を大切にしながら自己肯定の気持ちを持つことで、自分らしく過ごせるようになりますよ。
HSPで人に興味がないのも個性のひとつ!ありのままの自分で胸を張って生きよう
人に興味がないのは、HSPの敏感で考えすぎてしまう気質のせいなのではないかとつい悩んでしまいますよね。
しかし、人に興味がないのは悪いことではなく、HSPであるあなたのせいでもありません。
人に興味がないことも個性のひとつ。
克服しようとせずにありのままの自分を受け入れて、自分にとって心地がいいと思う人間関係を築くようにしてみましょう。
今回紹介した対策や考え方を意識して、人に興味がない自分も少しずつ受け入れてみてください。
コミュニケーションに対するストレスが軽減され、あなたらしく生きられるようになりますよ。